掲示ボード_1

昨年11月にアート工事が完了した福岡大学病院小児医療センターへ、作品設置後の確認へ行ってきました。外来待合や病棟廊下などの壁面に、コスチュームアーティストひびのこづえさんのアートワークが展開されています。

虫たちがトコトコと歩いていたり、動物が草むらかひょいっと表れたりと、とてもかわいい作品ばかりで、子供だけでなく大人も見ていて癒され、そして楽しい作品ばかりです。

その一部であるデイルームでは、壁面全体を掲示ボードとして大きな木のデザインを施し、お花や葉っぱなどのレリーフをマグネットとして使えるようにあらかじめ準備しました。スタッフや子供たちによって絵や写真などともに壁面全体をアレンジするなど、利用者側からの働きかけを引き出すアートワークとなっています。

そして実際どのように利用されているのかというと。。。。

掲示ボード_2

壁面が見事にアレンジされていました!

ひなまつりの写真や、子供たちが思い思いに描いた絵が、大きなお花のレリーフとともに飾られていました。しかも折り紙の飾りもたくさん追加されていて、とても賑やかで華やかな、見ていて楽しい掲示ボードです。想定していた以上にうまく活用されていたので、このプロジェクトに関わった一人として、とても嬉しく、そして感動しました。

また、私としてはマグネットの制作にあたり、子供たちに危険でないよう、そして大きくても使いやすいよう、マグネットの種類や取付位置など苦心して仕上げたので、使いやすいとのお話をうかがい、とてもとても安堵しました。

そしてお話をうかがったなかで印象的だったのが、デイルームで子供たちやご家族がテレビでNHK教育テレビ『日本語であそぼ』を見ているときに、この舞台や衣装をデザインしているアーティストが小児医療センターのアートワークを担当していることを伝えると、いつもテレビで見ていて身近な存在であるひびのさんの作品と、今そこにあるひびのさんの作品がリンクして、大喜びされるとのことでした。アーティストひびのこづえさんの存在そのものの大きさをとても感じました。今回のプロジェクトはまさにこれにつきるのだろうと思いますが、運営されていく中でもスタッフが誇りを持ち、そして利用者が歓喜するアーティストの存在、その影響力というものを改めて実感しました。

担当:平尾