タウンアートでは、通常より機会があるごとに納入した作品の保守点検を行ってきていますが、震災後からは、吊作品などを中心に震災の影響を含めた作品調査に力を入れています。

今回は、1998年に東京の司法書士会館に納入したエド・カーペンター氏の作品の保守点検業務についてご紹介したいと思います。

エド・カーペンター “EYE DEAL” / 司法書士会館 B1F 吹抜け 1998年撮影

エド・カーペンター氏の作品は、ホールホワイエの吹抜けの上部に設置されており、ダイクロガラスとワイヤーのテンションによって構成されています。作品の震災後の設置状態の安全を確認するために、下記のような保守点検を行いました。

1. ガラスの固定金物のビスの弛みをチェックし、必要に応じて増し締めします。

2. ワイヤーのテンションを適切な状態に調整します。

全ての個体に対してチェックと調整を行って、作業は終了です。
幸いこの作品は、極端なゆがみ、弛み等も無く問題のないレベルであることがわかり、この環境において”司法の目”というメッセージを伝えてくれる作品であることが再確認できました。

今回は、震災をきっかけに点検ということになりましたが、照明やエレベーターや植栽等を定期的に点検をするように、アートもまた定期的な点検を行い、魅力的な環境が継続できるように推進していきたいと思います。

エド・カーペンター “EYE DEAL” / 司法書士会館 B1F 吹抜け 2012年撮影