足利赤十字病院の小児科外来・病棟のアートドアとして作品を展開した蓜島伸彦さんの、待望の絵本が先月、出版されました。描き出すシルエットは独特の静けさを感じさせて、見る人の気持ちを穏やかにさせてくれます。
病院を訪れる子どもたちに、さらなる想像力を育んで欲しいと願い、足利赤十字病院の小児科外来、病棟のそれぞれに配置されたプレイルームにこの絵本を進呈させて頂きました。
(出版:福音館書店)
シンプルな故、まるで影絵か、サイレントムービーを見るような気持ちを抱かせるそのシルエットが、作品の中で鮮やかな色を纏い、さらにこの絵本の中では木々の間の風、流れる川の水、野に咲く花や動物たちの足音など、私たちを取り巻く世界で見つけることのできる「ささやかな音」について問いかけています。
不安を抱えて病院を訪れる、或いは入院生活を余儀なくされる子どもたちがこの絵本に出会った時、ほんのひとときでもこのアートの世界で楽しみを見つけられますように。
M.Watanabe