ミッドランドスクエア 杉戸洋作品01

撮影:forward stroke

ミッドランドスクエア(名古屋)にてコミッションワークをお願いした作家の杉戸洋さんは、名古屋在住で世界で活躍するアーティストのひとりです。

彼が青木淳さんとのコラボレーションで行う展覧会が青森県立美術館の5周年記念展としてこの春に行われます。それに先立ち、テストピースとして小山登美夫ギャラリーにて二人の展覧会が4月9日まで行われています。

そこはまるで、杉戸さんの世界観が立体になったような、かつどこかの視点で切り取れば、また彼の平面世界へ戻っていくような不思議な場ができあがっています。しばらく日本で発表することのなかった杉戸さんの今をいち早く体験したい方は、ぜひ小山登美夫ギャラリーへ。オープニングには兄貴分の奈良美智さんもいらしていました。

ミッドランドスクエア 杉戸洋作品02

ちなみに4年前に完成したミッドランドスクエアの作品は、時計じかけのアートワーク。丸いレリーフが2枚重なり合い、1分ごとにジリジリと動きます。一見かたちのかわるレリーフ作品のようですが、きちんと時計として機能していて、長針と短針として動いています。目盛りのない時計。時の流れを数字ではなく、かたちとして視覚的に体感する作品です。高層棟5階のホールロビーに設置されており、ここでは、そのほかに、名古屋にゆかりのある若手アーティストとして福井篤さん、高橋信行さんの作品も同時に見ることができます。名古屋ではこんなに魅力あるアーティストたちが、文化が育っているんだというメッセージをこめて。

(天野)