今年3月に設置を完了した日本生命札幌ビルの屋外モニュメント
夜間の景観はどうしても周囲の環境照度に埋もれてしまい、
シルエットだけが浮かび上がる影絵のような状況でした。

特に同じく三月にオープンした地下通路からの景観としても、
ニッセイビルへの導入の大切なランドマークでありながら
夜になると視認し難い状況になっていました。

モニュメント設置当初からこのような状況は想定内であり、
照明計画の検討を始めておりましたが
半年が経過し、施設と地下通路を含む周辺環境がほぼ
通常使用の状況となった今、ようやくその実際の環境を確認しながら
ライトアップを実施する運びとなり、10月初旬、工事が完了致しました。

その効果は歴然です。
都市の景観の一を形成するランドマークとしてのモニュメントは、
当然ながら夜間の照明計画が大変重要な意味を担う事を
改めて再認識するものでした。

また、少し時間をかけて実際の現場状況を確認した上で
適切なライティングを検討する過程も、環境づくりとして
大切なものであったと感じます。

モニュメントのタイトルである ‘Torch’ の名のとおり、
これから間もなくやってくる冬の札幌の都市の一角に
暖かなともしびを灯してくれると、そう確信しています。

m.watanabe