武蔵野市立大野田小学校 H22年度卒業記念品

市民参加型のアートプロジェクトとして2003~2005年にかけて実施された、武蔵野市立大野田小学校のアートワーク。2005年4月に新校舎の開校とともに子どもたちを毎日出迎え、見守ってきました。そのアートワークが父兄会の要望をうけてキーホルダーに!昨年度卒業した子どもたちに、卒業記念品として配られました。

キーホルダー作りは、武蔵野市教育企画課さんより「今年度(2010年/昨年度)のPTA卒業記念対策委員会が、正門のモニュメントをなんらかのかたちで卒業記念品として子どもたちに渡したいとのお話がありまして…」とのご連絡をうけたことからスタートしました。アートワークの設置・完成から早6年。そう、昨年度の子どもたちが1年生として入学した年が、新校舎&アートワークの竣工年でした。いわば同じぴかぴかの1年生。同じように時を過ごしてきたわけですね。

PTA卒対委員の方々の想いをうけて、私たちも何とか実現させたいと、作家のカトウチカさんを含め打合せを重ねました。卒業生全員の父兄からお預かりしている大切な予算で実現できることを試行錯誤した結果、様々なご縁や好意のもとに、作品のミニチュアのようなキーホルダーが実現できることに…!

3月25日、晴天の下に卒業式が行われました。子どもたちに渡された目録には、記念品としてただ「ユメノタネ」とだけ記されました。これは作品のタイトル『ユメノタネ-ハコブ・マク・ハル』に由来しています。でも、「夢の種」ってなんだろう?気がついてくれるかな?!ドキドキと親御さんが見守る中、受け取った子どもたちからは「わぁ!あれだ!」と歓声があがり、キーホルダーを立たせてみたり、隣の子と見せ合いっこをしたりと喜ぶ姿がそこかしこにあったそうです。

キーホルダーには下記のコメントが添えられて贈られました。

「今日、卒業する皆さんが、これからもユメのタネをハコビ、マキ、ハルに花咲くことを、その花に多くの人たちが集まり笑顔あふれることを祈って、これを贈ります。

世界にひとつしかない君たちの『ユメノタネ』をどうか大切にしてください。

卒業対策委員会 一同」

震災の影響で節電・自粛傾向が続く中、子どもたちの大切な卒業式にも影響して少し時間短縮が行われたそうですが、短い時間のなかでも大切な思い出として子どもたちの記憶に残っていってくれたらと心から願います。そして、大人になって小学校の地を訪れたときに、変わりなくこのアートワークが彼らを出迎えることで、懐かしい気持ちとともにふるさとへの愛情と誇りを再確認してくれたらと思います。

(天野)

* 本件につきましては、後日、PTAの方のお話等「インタビュー」ページに記事を掲載する予定です。