2014年春、愛知学院大学に名城公園キャンパスが誕生した。
名古屋城を中心とした約80haの総合公園と隣接した緑豊かで落ち着いた環境に、1876年に開校し、まもなく創立140周年となる愛知学院大学の更なる飛躍をという願いが込められた名古屋都心の立地と環境に配慮したすばらしいキャンパスは、大学と地域が交流を深める「クロスオーバー」をキーワードに商学部、経営学部、経済学部のビジネス系3学部が集結している。
永平寺に植生していた五代杉をつかったアートワーク 「火滝」
講堂棟ホール廊下に、西側幹線道路の外部からもみえる、3層におよぶアートワークが設置されている。
愛知学院大学が曹洞宗による大学である縁から、強風で倒木した永平寺五代杉を提供いただき、その五代杉から制作されたレリーフを設置した。
樹の生な表面を生かしながら炭化させて表情を作り出ている。
炭化へのおもいは、燃える意思で色を廃し、より強い禅的な精神的空間である事が強調し、荒々しくも静的。かつ、内に秘めた炎を感じる空間の創造を目指した。
木の表面の荒々しい表情・垂直性・火を想起させる炭化された表情をもつこの作品は、人が立つ事 人が真っ直ぐに立つ事の根本、その意思の強さを表している。
作品周辺の壁を白にすることで書の世界観をとりこみ、作品自体を律した空間におき、精神性の高い空間をつくりを目指した。
樹齢700年ともいわれる五代杉に敬意を払い、新しいキャンパスで新たな歴史、時間を紡ぎ、そして新たな意味を付加することで大学の精神的なシンボルとして息づいていくことを願っている。
- 施設名称
- 愛知学院大学 名城公園キャンパス
- 建築主
- 愛知学院大学
- 所在地
- 愛知県
- 主要用途
- 大学
- 完了年度
- 2014年2月(2014年4月オープン)
- 建築設計
- 株式会社大建設計
- アートディレクション
- 株式会社タウンアート
- アーティスト
- 豊嶋 敦史
- 施工
- 熊谷・名工特定建設工事共同企業体
- その他
- エージェント:コトブキシィーテング株式会社