富士重工業株式会社の新社屋であるエビススバルビルは、1966年から48年間、本社ビルとして機能してきた新宿スバルビルに代わって、2014年8月にオープンした。本社ビルとしてのオフィス機能に加えて、1階にスバル車のショールーム、3階に1,200名を収容可能なイベントホールを備え、社内外とのコミュニケーションや情報発信の機能も有している。
想像力を喚起するアート
1階エントランスホールに提案・設置した笹口数によるアートワークは、スバル車のブランド名の由来となった「すばる(=プレアデス星団)」と、冬の代表的な星座である「オリオン座」「ふたご座」の3つの星座をモチーフに構成されている。
見る場所や時間によって、様々な表情や変化を見せる作品は、ホール内のある一点に立ったとき、初めて星座のかたちが浮かび上がるように計画されている。
毎日のように通り過ぎるオフィスエントランスという場所の特性を考慮し、意味やかたちが一目で理解できるのではなく、長い時間をかけて付き合っていくことで、その時々によって、様々なイメージや想像力を委ねることのできる作品となることを意図している。
DATA
- 施設名称
- 富士重工業新本社ビル(エビススバルビル)
- 建築主
- 富士重工業株式会社
- 所在地
- 東京都渋谷区
- 主要用途
- オフィス
- 完了年度
- 2014年6月
- 建築設計
- 株式会社日建設/計大成建設株式会社一級建築士事務所
- アートディレクション
- 株式会社タウンアート
- アーティスト
- 笹口 数
- 施工
- 大成建設株式会社東京支店