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品川区立小中一貫校 豊葉の杜学園

Houyou no Mori, Comprehensive Elementary and Junior High School

子どもたちの創造性と学校・地域の歴史を表す

豊葉の杜学園は、杜松小学校、大間窪小学校、豊葉の杜中学校(旧荏原第三中学校と旧荏原第四中学校が合併)を構成母体校とした小中一貫校で、ほかに幼稚園・保育園・地域センターを併設し、子どもから大人まで集う地域の中核施設である。アートワークは子どもたちが通学時に往来する大階段を中心に展開し、日々の学校生活のなかで親しむことができるように計画。かつての学校名や学校が所在した地域の名称を統合した「豊葉の杜」にふさわしく、豊かな森と、荏原を象徴するえごまの葉、そして地域の生活を支えてきた旧品川用水をモチーフとして描かれ、新しい学校の背景にある歴史を表しながら、それらがここで育つ子どもたちの未来へつながっていくことを、親しみやすく明るい色調と絵柄で表している。

子どもたちが描いたものを取り入れた参加型アートワーク

新しい学校名称である「豊葉の杜」について考えるきっかけとなるよう、豊かな森とは何か、そこに生きるいきものは何かをテーマにアーティスト主導のもと、小中学校の子どもたちとワークショップを実施した。小学校低学年の子どもから中学生まで、子どもたちがそれぞれ自分のできる範囲で創造性を発揮できるよう、切り紙によって描く手法を取り入れ、それら子どもたちが描いた「もりのいきもの」をすべて、アーティストが描く森のなかに取り入れている。

子どもたちに親しみやすいグラフィックとオブジェで記憶に残るシーンを創り出す

グラフィックは三角、四角、丸を基本とし、子どもたちが認識しやすく、同時に多様な想像をもたらすものとして描かれている。正門のシンボル的な存在であるグラフィックは、子どもたちが使う道具である定規や分度器で描けるものとし、かたちやデザインに対する子どもたちの興味を育むとともに、正門前を通過する地域の人々にとってもなじみやすいものとした。また正門の上には子どもたちのこれからを見守る杜の番人をイメージしたオブジェを配し、日々の生活のなかで記憶に残るシーンを創り出している。

DATA
施設名称
品川区立小中一貫校 豊葉の杜学園
建築主
品川区
所在地
東京都品川区
主要用途
学校
完了年度
2013年3月(2011年4月オープン)
建築設計
株式会社石本建築事務所
アートディレクション
株式会社タウンアート
アーティスト
池田光宏、小木曽瑞枝
施工
東急建設株式会社

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