九州新幹線最南端の駅として駅名新たに完成した「鹿児島中央駅」。
西口広場の中央に、鹿児島の歴史ある伝統工芸「薩摩切子」を模した高さ8mのガラスのタワーモニュメントを設置した。駅前広場の景観に彩りを添えながら、憩いの場のランドマークとなっている。鹿児島は海に囲まれ、活火山の炎のエネルギーに満ちた、実に大らかで自然豊かな街である。
地上の命を生み出す水と火が、街と人々に力と安らぎを与えながら、永遠に見守っている―、そんな鹿児島の2つの対極の豊かさを、歴史文化が生み育んだ切子のパターンを取り入れて表現し、透明感と暖かさのある地域性を想わせ、鹿児島のアイデンティティを伝えながら、駅を行き交う人々を迎え入れ、送り出している。一部薩摩切子を実際に使用(水を表現した藍色の切子部)しながら、主要部は強化ガラスに擬似ステンドグラスを併せる特殊な技術を用いて、この規模の屋外ガラスモニュメントの実現を可能にした。
DATA
- 施設名称
- 鹿児島中央駅 西口広場 モニュメント
- 建築主
- 鹿児島市
- 所在地
- 鹿児島市西田2-27-1地先 西口広場
- 主要用途
- 駅前広場
- 完了年度
- 2004年3月(2004年4月開通)
- アートディレクション
- 株式会社タウンアート
- アーティスト
- 豊嶋敦史