西部芳世苑は佐世保市の市立斎場として、その老朽化や市町村合併に伴う利用者数の増加により、新たに生まれ変わった。
新建築では、故人を見送る場として斎場の環境をより豊かにし、心のこもった空間を創るという、故人はもとより遺族への配慮として、アートを取り入れている。告別ホールには佐世保を見守る海の表情を取り入れ、銀河を映す水面のきらめきを描いた日本画作品(渡辺敏子作)を配置。深みのある青色と銀箔の重厚感が遺族を迎え入れる。ロビーには佐世保市の花である「はなみずき」をモチーフにしたレリーフ(古門圭一郎作)、各待合室には花を描いた絵画作品(ツツミアスカ作)を配置。
各作品には共に佐世保の面影を反映し、細やかな配慮を見せている。
DATA
- 施設名称
- 佐世保市 西部芳世苑
- 建築主
- 佐世保市
- 所在地
- 長崎県佐世保市
- 主要用途
- 斎場
- 完了年度
- 2007年12月
- 建築設計
- 株式会社タナカ総合環境設計
- アートディレクション
- 株式会社タウンアート
- アーティスト
- 渡辺敏子、古門圭一郎、ツツミアスカ
- 施工
- 西野建設・大誠建設・小野原建設 共同企業体