PROJECT/

大阪府立精神医療センター

Osaka Psychiatric Medical Center

建物の老朽化に伴い同敷地内に新築された本施設は、外来を主とする本館棟、以下入院棟である成人棟、児童思春期棟、医療観察棟の4棟で構成される。建物はすべて低層で光庭が複数設けられ、周辺の緑や空の変化が眺められるよう計画されており、長期入院であることの多い患者が入院生活においてより日常的な感覚を取り戻せるよう配慮されている。アートワークは精神医療という診療特性に配慮し、本施設における患者の傾向を踏まえ、また日々患者と向き合う医師や看護師の意見を取り入れながら計画を進めた。コンセプトは「気づきの入り口」とし、様々な治療段階にあり個性も異なる患者が、自らの記憶とつながり日常的な感覚や社会へ向かう、気づきのきっかけとなることを目指した。

多様なアートのあり方 ―おしつけない、逃げ場をつくる、気分で選べる―

入院棟では廊下に多数のニッチが設けられ、そこに絵画や彫刻作品など質感の異なる様々なアートワークを展開。多様なアートのあり方を通して患者の個性を尊重するとともに、患者が自らの気分や状況に応じて居場所を見つけることのできるものとしている。
「気づきの入り口」を基本コンセプトとしながら、イメージを共有できるよう具体的なテーマ、ストーリーを設定。「木漏れ日の下、芽ぐみのたね」とし、新棟が建つ前は広い野原だったこの地の特性から、新棟とスタッフの存在をそこに立つ大きな木になぞらえ、激しい雨風や強い日差しを大きな木が和らげることで少しずつ、自ら芽ぐんでいくいのちの姿を患者にたとえた。各アートワークもこれらのイメージに少しずつ関連しながら展開することで、多様なアートワークを取り入れながらも統一感のある計画としている。

DATA
施設名称
地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪府立精神医療センター
建築主
大阪府
所在地
大阪府枚方市
主要用途
病院
完了年度
2013年3月
建築設計
株式会社安井建築設計事務所
アートディレクション
株式会社タウンアート
アーティスト
淺井裕介、阿部岳史、井上絢子、上田亜矢子、大久保厚子、奥田文子、曽谷朝絵、 田村久美子、原田郁、若野忍、吉村貴子(50音順)
施工
戸田建設株式会社

TAGこのプロジェクトの関連ワード